※以下は、「21世紀型コミュニティ研究」のメンバーとの議論で生まれた問題提起を記しています
(Futurist/フューチャリストも参画)(組織/分野横断的なメンバーで議論)
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社会変革を起こすには?
「中央集権的な社会構造から、自律分散型のクリエイティブ社会へ」
このような話をよく聞くようになりました。今、様々な側面から、新しい社会に向けての動きが “出現” してきています。
みんな違った観点から、そして違った粒度から、実は同じようなことを言っている。しかし、それらがなかなか重なり合うことがなく、大きな変革へのステップにはハードルがある。そんなふうに感じたことはないでしょうか?
果たして、実際に、どのようにして社会変革は起こっていく/起こしていけるのでしょうか?
社会変革の流れを促進する
イノベーター理論に代表されるように、「物事が実際に変わっていくまでの流れ」として、初期の黎明期からキャズムを超えてマジョリティまで普及するといったような図/絵(以下)を、多くの方が見たことがあると思います。
こんな図です。
一方で、社会変革者は、「じゃあ流れてくるまで、待っていればいいんだね」という受け身ではいられません。
基本的には、この図で言うところのイノベーターとして、ないしはアーリーアダプターとして、市場でニーズ化・具現化される “前” の段階から、動きます。
ここには、先端技術者・研究者・アカデミック・Futurist・アーティスト・起業家・新産業創出プレイヤーなどが含まれるケースが多いでしょう。ここの解像度を上げていくことが、一つのポイントになります。
イノベーター・アーリーアダプターの解像度を上げる
フェーズ間の統合
さて、この人たち(特にイノベーター)は、相当エッジが効いています。一般には、「何を言っているのかわからない」「宇宙語で会話をしている」と言われます。やっていることも、標準的な感覚からしたら、意味不明なことが多いでしょう。(非合理性/不確実性/確率を含むカオス)
そのため、以下のように、中間媒体的な存在(Futuristやインタープレナー)が間をつなぎ、イノベーターやアカデミックと、現場やBizDev/マーケット(一般)までのストーリーを紡ぐ必要があります。このレイヤー間の数珠繋ぎが重要です。
※イノベーター・アーリーアダプターといったレイヤーの解像度を上げてみると、以下のように「未来」「新市場」「事業/現場」などのように分かれており、それらを繋ぐ中間存在等(Futurist(フューチャリスト)やインタープレナー)を通して数珠繋ぎとして観ることができます。特に左に行けば行くほど、これまで曖昧で、ざっくりとした括り(社会とは遠い存在として)で見られてきたのではないでしょうか?
※イノベーター寄りの中間媒体プロデューサーが Futurist/フューチャリスト(先鋭化したインタープレナー)、BizDev/マーケット現場寄りの中間媒体プロデューサーがインタープレナーといった整理で良い(?)でしょう
さらに、分野間の統合も
上記に加え、例えば分野が異なるイノベーター間でも、数珠繋ぎが必要となってきます。
例えば、「社会系のイノベーターと、テック系のイノベーター、その他、皆方向性としては同じようなことを言っているけれども、お互いの観点がうまく統合されていない」といったケース等が、まさにそれです。
- 21世紀型コミュニティ研究の議論でも、「分析」と「統合」というアプローチについて議論がありました。
- 近代では「分析」によって、細かく分けて専門化していく流れが、分業の流れとともにありました。
- しかし一方で、「統合」によって、分かれたものがどう繋がっていくのか?が今度は重要になってきています。(インテグラル)
縦横すべての、統合的ストーリーデザイン
このように解像度を少し上げて考えると、フェーズ間(イノベーターやアカデミックと、現場やBizDev/マーケットまで)の数珠繋ぎと、分野間(異なる分野のイノベーター間、分業マーケット間の統合的視点)の数珠繋ぎが、社会変革促進の肝になってくるのでは?と考えられます。
なぜ、数珠繋ぎのストーリーデザインが社会変革に重要か?
シンプルに、「必要なところに、必要なリソースやフォーカスを振り向ける」ことが全体として必要だからです。例えばイノベーター/アカデミックのごく一部が、非常に有望なSeeds(種)を認知していたとして、そこに社会として意思決定して芽吹かせられなければ、「失われた30年」のようなことを繰り返してしまうからです。
【参考】社会の意思決定にFuturismが組み込まれない状態における問題点↓
数珠繋ぎのストーリーデザインを起こしていき、社会変革する
このように、「数珠繋ぎのストーリーデザイン」が社会変革促進に重要そうでは?という仮説があります。
つまり、「イノベーター/アカデミック」のような最先端の抽象レイヤーと、「BizDevや現場」のような具体レイヤーの挑戦者を、媒体・プロデューサーとして、「Futurist(フューチャリスト)やインタープレナー」が数珠繋ぎにストーリープロデュースしていくといったイメージです。(分野間の統合も)
以前に以下リンク先で少し取り上げた「未来のファシリテーション研究会(21世紀型コミュニティ研究)」にて、もっともっとそれを広げていこう、という話になりました。
具体的にどうするのか?
社会変革には、次の2つの視点があります。
- 何を作るのか?(新しい社会とは?新しい社会のOSは?)【ビジョン/抽象/総合】
- どうやって作るのか?(縦横様々な数珠繋ぎのプロデュース)【方法/具体/フォーカス】
①の抽象レイヤー、②の具体レイヤー、それぞれに、題材・テーマ・ケースがあると良さそうです。
最終的に、数珠繋ぎが多様化していくとして、初めには、これらの解像度を高めるための題材・テーマ・ケースをいくつか用意/創出し、それらからエッセンスや類型をイマジネーションできるようにしていくことが良いでしょう。
・・・ということで、
数珠繋ぎのストーリーデザインの爆発を多様に起こす
= 社会変革のビッグバン
という提起が生まれてきました。今後に続いていきます。
Futurist(フューチャリスト)コミュニティについて
Futurist(フューチャリスト)が集まるコミュニティ。「未来は “待つ” ものではなく “歩む” ものである」を掲げる。都内複数拠点で月1程度で活動。slackやZoomでは日常的に交流。各々がバックキャストするFuturist活動の相互支援やFuturism探求の視察・企画・共有会なども実施。 [ 活動内容の参考は こちら ]
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